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2009年10月

2009年10月10日9月議会閉会

 8月30日の総選挙の結果を受け、民主党政権が発足以来概ね1カ月が経過しています。が、いまだに「総論」的な話が多く、具体的な話はなかなか聞こえてきません。ただ、本年度の補正予算の執行停止など「方針」が示されているだけで、地方や私たちの生活に、そして何より現下の経済状況にどのような変化をもたらすものか、今は注視している・・・といった状況です。

 そうした中で9月24日から10月9日まで長野県議会が行われました。一般質問や委員会審議(私は危機管理建設委員会)でも、結局、国の方針がはっきりしないため「低調」であったとの思いを強くしております。

 今回の議会で多くの議員が質問項目にあげたものは、国の補正予算関連の質問であり、浅川ダムの見直し問題であり、JAL撤退方針に伴う松本空港の今後の運営など、国がの方針が定まらない以上、県としても回答のしようがないのですから、当然と言えば当然です。

 

 このような事態を憂慮して、議会として24日の開会日冒頭で国に対する「意見書」を可決いたしました。内容は下記のとおりです。

 

★「地方における経済対策の着実な推進に関する意見書」

 我が国の経済・雇用情勢は、依然として厳しい局面が続いており、特に雇用に関しては失業率の更なる悪化が懸念される中にあって、国の補正予算に基づき現在進められている緊急経済対策を、引き続き国と地方が連携して迅速かつ効果的に実施していくことが求められている。

 本県においては、県内経済の下支えと総需要の拡大、雇用の確保等を図るため、新経済対策「くらし・地域力向上プロジェクト」を本年5月に策定し、国の補正予算で措置された財源を有効に活用しながら、市町村や関係団体等と連携しつつ、複数年度にわたり事業を実施するため基金を積み立てるなど、広範な分野について事業化しているところである。

 こうした中、政府においては、この度の衆議院議員総選挙の際に政権公約に掲げられた政策を実現する財源を確保するため、一部公共事業の見直しや本年度補正予算の一部凍結等による予算の組替えの方針を示している。しかし、とりわけ補正予算は、景気・雇用等の喫緊の課題に対応するものであり、地方において既に事業が進められているものは、国の対応によっては多大な影響が懸念される。

 よって、国においては、地域経済へ及ぼす影響等を勘案し、停滞することなく継続して必要な事業を実施できるよう、地方における経済対策の着実な推進について最大限配慮することを強く要請する。

 

 これは、民主党の県議の皆さんも賛成いただきました。

 地方、特に市民と相対している議員であれば、現下の経済状況の中、国の補正予算を活用しての経済対策がいかに喫緊の課題かは十分に認識しているということでしょう。民主党に対しては、上記意見書の通り地方に迷惑かけることなく、また一刻も早く予算見直しの詳細を明らかにしてもらいたいものです。

 

 その他の国に対する意見書としては、

●公共事業の見直しに関する意見書

●上信越自動車道4車線化事業に係る補正予算を 執行停止しないことを求める意見書

などが、現政権の凍結・見直し方針に対して、地方議会として、地方の実情や意見を十分に踏まえた、事業執行を求めるものとなっております。

 

 民主党政権は、地方の声に耳を貸すのか?目先のポピュリズムに拘泥するのか?しばらくは冒頭申し上げたとおり、「注視」するしかなさそうです。

 

 それにしても、臨時国会はいつ召集されるのでしょうか?早期召集、活発な論戦、そして何よりも「具体的な」施政方針を伺いたいものです。

2009年10月09日「改憲」と同様!内閣法制局長官の国会答弁禁止

 民主党政権が進める「改革」において、看過できないニュースが飛び込んできました。

 それは『民主党の小沢幹事長が、10月7日の記者会見で、国会での官僚の答弁を禁じる国会改革に関連し、「内閣法制局長官も官僚だ。官僚は(審議に)入らない」と述べ、憲法や法律に関する政府解釈を行う内閣法制局長官の国会答弁を禁止する考えを示した。(読売新聞)』というものです。

 

 内閣法制局長官は「法の番人」とも呼ばれ、国会答弁において、憲法や法令の解釈について政府統一見解を示してきました。

 特に憲法9条の解釈については、これまでもたびたび論議され、時の政権による「解釈」が示されてきましたが、それに対し一定の歯止めをかけてきたのが内閣法制局長官による国会答弁です。日本は法治国家ですから、憲法のもとに私たちの生活や人権、安全などが保障されている訳です。ところが、政権が変わるたびにこの憲法解釈が変わることによって、実質的な「改憲」となってしまったら、国民の生活の安定は根底から覆されることになってしまいます。私は、政権に変化があろうとも、基本的な憲法解釈は不変でなければならないと思います。その意味で、過去に政治家の憲法解釈に歯止めをかけてきた内閣法制局長官の国会答弁禁止は「改憲」と同様の意味を持つ、重大な問題と言っても過言ではありません。

 ちなみに、これまでの内閣法制局が示した第9条関係の憲法解釈は

●集団的自衛権「国際法上、日本が集団的自衛権を持っているのは主権国家として当然だ。しかし、自衛権の行使は日本を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまらなければならず、集団的自衛権の行使は憲法上許されない」(2001年3月の国会答弁)

●自衛隊の国連軍参加「その目的・任務が武力行使を伴うものであれば、参加することは憲法上許されない」(1991年9月の国会答弁)

などが主なものです。

 

 もし、今回の方針によって内閣法制局長官の答弁を禁止すれば、時の政権政党の思惑通りの憲法「解釈」を行うことになるわけですから、これまで内閣法制局が違憲であると解釈してきたもの(自衛隊の集団的自衛権行使や、国連安保理決議がある場合の自衛隊の武力行使など)を「合憲」であると「解釈」してしまう危険性があります。

 そして、そうした危惧が杞憂でないことは『法制局改革は小沢氏の長年の持論だ。自民党の幹事長だった90年、国連平和協力法案(廃案)をめぐり、内閣法制局が自衛隊の派遣条件を厳しくとらえる憲法解釈を堅持したことで、小沢氏ら当時の自民党執行部から長官の罷免論が出たこともある。(朝日新聞)』『小沢氏の内閣法制局への批判は、自民党幹事長だった1990年の湾岸危機までさかのぼるとされる。当時、小沢氏は多国籍軍への後方支援問題で自衛隊の国連軍参加に道を開くべきだと主張したが、内閣法制局長官が「不可能」との立場を崩さなかったからだ。(読売新聞)』という報道に明らかであります。

 小沢民主党幹事長は国連決議に基づき自衛隊の海外派遣を容認する「解釈」を持論として示しています。そして、このことは2007年の「新テロ対策特別措置法案」の際にも国会で論議され、当時の民主党の対案では「民生支援のための自衛隊や民間人をアフガンに派遣、武装解除や医療、物資の輸送、配布などに従事することなどが柱。給油活動を含めた海上阻止活動に関しては、国連決議に基づけば「要否を含めて検討」するとしている。(共同通信)」となっているように、民主党の姿勢でもあるということです。

 

 民主党による国会改革の一環の中で、さりげなく、そして用意周到に自衛隊の国連軍参加、ひいては戦争への扉が開かれようとしています

2009年10月03日9月議会 一般質問詳報

9月30日に一般質問を行いました。

質疑は下記の通りです。

 

★成年後見制度について

【太田】

 成年後見制度は、介護保険制度とともに平成12年4月にスタートした。介護保険制度による介護サービスが、「措置」から「契約」へと移行したため、それを補完する目的もあり、成年後見制度は同時に施行されたが、制度の利用は限定的なものにとどまっている。

 成年後見制度は認知症や知的障害、精神障害などで判断能力が十分でない人の財産管理や身上監護(介護施設への入所・退所)についての契約や遺産分配などの法律行為等を自分で行うことが困難な方々を保護し、支援する制度で、制度施行後8年間で利用者は約15万人。一方、介護保険制度の利用者数は360万人を超す勢いで、その2分の1は認知症高齢者だと言われており、それと比較すると成年後見制度の利用者は少なすぎる。

 長野県では、本年「成年後見制度促進事業」を立ち上げ、制度活用の促進にかかわる調査・研究を開始した。現状までの事業の推進状況、今後に向けて圏域の拡大の見通しなどの検討状況について伺う。

 また、制度を利用しやすくするため、市町村長が後見人を立てる場合の要件を大幅に緩和した。しかし、県内の市町村長申立件数は、他県と比して大変に少なく、市町村によって格差が生じているように思われる。全体的な制度の底上げ、特に制度が円滑に実施されていない市町村に対する指導、支援につきご所見を伺う。

和田社会部長

 上伊那圏域・長野圏域をモデル圏域として、各市町村の担当者の相談窓口を本年5月に設置して8月末までに82件の相談に応じた。相談の約三分の2が認知症・高齢者に関わる相談だった。

 県内への普及拡大のため、市町村等の支援体制のあり方について、市町村の代表者、弁護士会・司法書士会等、権利擁護関係機関で構成する懇談会を現在までに2回開催し、検討を進めていて年内に取りまとめる予定。

 市町村申し立てについては、平成20年長野県は9件。全国の5%と大変少ない状況。県としても普及事業を実施する。また有識者からの意見もいただいているところで、今後も普及のための努力をする。

 太田

 成年後見制度の活用が進まない原因として、窓口にたどり着けない、手続きが煩雑である、費用負担が大きいなどが考えられる。解決のため、成年後見制度に関する総合的な相談を受け付ける窓口、センターの設置が必要と考える。

 介護が社会化した今日、社会保障として後見制度の社会化も同時に進めていかねばならない。その意味からも、各圏域ごとに成年後見支援センターの設置が必要と考えるがご所見を伺う。

 また、日常生活自立支援事業利用者のうち、成年後見制度への移行が望ましい方が多いと聞くが件数及び移行状況について伺う。

和田社会部長

 圏域ごとにセンター・相談窓口を設置することは、制度利用普及のため、大変重要なものと考える。現在懇談会で検討しているので、この結果を県内市町村に伝えていく。

 成年後見制度への移行が望ましい方は本年9月現在の契約者614人の1割程度と見ている。現在その中から6人が移行の手続きをしている。

太田

 制度の拡大につきましては、安心して頼める後見人が身近にいないことも大きな課題の一つ。後見人不足や経済的負担などといった問題を解消する切り札として期待されるのが、ボランティアによる「市民後見人」。「市民後見人」制度の推進につき、体制整備も含めて所見を伺う。

和田社会部長

 成年後見が不足している現状からみて「市民後見人」制度は今後の課題であると考えている。懇談会の議題にも含めて、この問題の議論を深めていく予定です。

 

★信州新町、久米路峡における犀川河川改修について

太田

 昭和58年9月に発生した台風10号により、信州新町中心部において大災害が発生し、この対策として昭和62年に県、信州新町、東京電力により久米路峡恒久対策が策定され、これにより、平成4年に久米路河川トンネルが完成、さらに19年3月末で河川の流れを阻害している犀川右岸杉山部の掘削が完了している。県では今後平成22年より25年までの事業として、久米路峡に第2河川トンネル、更に下流の整備状況に合わせて河川左岸の開削を実施することとしている。信州信町では、最近でも平成16年の台風23号や18年7月の豪雨でも浸水被害が発生しており、恒久的な治水対策の推進を願う。

 一方で上流の河川改修に伴う、下流域の影響について考慮しないわけにはいかない。

 将来的には、100年に一度の豪雨に対応できる4000m3/sの計画高水量となるわけだが、この整備にむけた下流域も含めての整備の方針について建設部長に伺う。

入江建設部長

 犀川の河川整備については、これまで右岸側の開削等を進めてきた。久米路峡の狭窄部(川幅の狭い部分)については、環境や景観に考慮して、2つ目の河川トンネルを造る予定にしている。

 将来計画の100年に1度の豪雨に耐える毎秒4000立方メートルの流量を流下させる上流左岸側を開削する事業は下流の国実施区間と合わせて、実施していくことになっている。国の出先機関である千曲川河川事務所とは協議をしながら進めている。

太田

 河川整備計画では、関係市町村の了解を得なければならないとされている。当該事業の推進にあたり、今後関係者のコンセンサスをどのように図られていくものか建設部長に伺う。また、18年の豪雨の際には大町ダムなど上流のダム数か所の連携によって被害を最小限に防いだとの報告もあった。本事業における、下流部への影響を最小限にするための方策として、これら関係するダムの連携ということが活用できないものか、併せて建設部長に伺う。

入江建設部長

 河川整備計画については、流域市町村や学識経験者の意見なども聞かなければならないと定められているので、これまでは、国の機関と協議しながら計画案を練ってきたので、今後はこれを公開して、広くご意見を伺い、その後、認可申請を行うこととしている。

 水害被害軽減のためのダムの連携については、平成18年7月の豪雨において、国土交通省所管の大町ダム、及び東京電力㈱所有のダムなど5つのダムが連携して特例的な流量調節を行い、下流部の水位上昇を40センチ下げることができた。今後も既存施設の有効活用を図って、洪水防止に努める。

太田

 河川整備事業が及ぼす影響は大きい。今後も関係市町村ともしっかり連携をとり事業を進めてもらいたい。

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