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活動報告

2009年10月09日「改憲」と同様!内閣法制局長官の国会答弁禁止

 民主党政権が進める「改革」において、看過できないニュースが飛び込んできました。

 それは『民主党の小沢幹事長が、10月7日の記者会見で、国会での官僚の答弁を禁じる国会改革に関連し、「内閣法制局長官も官僚だ。官僚は(審議に)入らない」と述べ、憲法や法律に関する政府解釈を行う内閣法制局長官の国会答弁を禁止する考えを示した。(読売新聞)』というものです。

 

 内閣法制局長官は「法の番人」とも呼ばれ、国会答弁において、憲法や法令の解釈について政府統一見解を示してきました。

 特に憲法9条の解釈については、これまでもたびたび論議され、時の政権による「解釈」が示されてきましたが、それに対し一定の歯止めをかけてきたのが内閣法制局長官による国会答弁です。日本は法治国家ですから、憲法のもとに私たちの生活や人権、安全などが保障されている訳です。ところが、政権が変わるたびにこの憲法解釈が変わることによって、実質的な「改憲」となってしまったら、国民の生活の安定は根底から覆されることになってしまいます。私は、政権に変化があろうとも、基本的な憲法解釈は不変でなければならないと思います。その意味で、過去に政治家の憲法解釈に歯止めをかけてきた内閣法制局長官の国会答弁禁止は「改憲」と同様の意味を持つ、重大な問題と言っても過言ではありません。

 ちなみに、これまでの内閣法制局が示した第9条関係の憲法解釈は

●集団的自衛権「国際法上、日本が集団的自衛権を持っているのは主権国家として当然だ。しかし、自衛権の行使は日本を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまらなければならず、集団的自衛権の行使は憲法上許されない」(2001年3月の国会答弁)

●自衛隊の国連軍参加「その目的・任務が武力行使を伴うものであれば、参加することは憲法上許されない」(1991年9月の国会答弁)

などが主なものです。

 

 もし、今回の方針によって内閣法制局長官の答弁を禁止すれば、時の政権政党の思惑通りの憲法「解釈」を行うことになるわけですから、これまで内閣法制局が違憲であると解釈してきたもの(自衛隊の集団的自衛権行使や、国連安保理決議がある場合の自衛隊の武力行使など)を「合憲」であると「解釈」してしまう危険性があります。

 そして、そうした危惧が杞憂でないことは『法制局改革は小沢氏の長年の持論だ。自民党の幹事長だった90年、国連平和協力法案(廃案)をめぐり、内閣法制局が自衛隊の派遣条件を厳しくとらえる憲法解釈を堅持したことで、小沢氏ら当時の自民党執行部から長官の罷免論が出たこともある。(朝日新聞)』『小沢氏の内閣法制局への批判は、自民党幹事長だった1990年の湾岸危機までさかのぼるとされる。当時、小沢氏は多国籍軍への後方支援問題で自衛隊の国連軍参加に道を開くべきだと主張したが、内閣法制局長官が「不可能」との立場を崩さなかったからだ。(読売新聞)』という報道に明らかであります。

 小沢民主党幹事長は国連決議に基づき自衛隊の海外派遣を容認する「解釈」を持論として示しています。そして、このことは2007年の「新テロ対策特別措置法案」の際にも国会で論議され、当時の民主党の対案では「民生支援のための自衛隊や民間人をアフガンに派遣、武装解除や医療、物資の輸送、配布などに従事することなどが柱。給油活動を含めた海上阻止活動に関しては、国連決議に基づけば「要否を含めて検討」するとしている。(共同通信)」となっているように、民主党の姿勢でもあるということです。

 

 民主党による国会改革の一環の中で、さりげなく、そして用意周到に自衛隊の国連軍参加、ひいては戦争への扉が開かれようとしています